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ピスタチオに含まれる主な栄養

歴史は深く、今なおスーパーフードとして重宝されるナッツ

鮮やかなグリーンが特徴的なピスタチオですが、栄養のバランスがアーモンドと似ていてとても効率の良いナッツとして、昨今話題となっていますね。

ピスタチオには特にビタミンやミネラルなどの栄養素が豊富に含まれています。主な栄養素は以下の通りです。

ピスタチオ(いり 味付け)の栄養素

種類 100gあたり 1粒(0.5g)あたり
エネルギー 615kcal 3.075kcal
タンパク質 17.4g 0.087g
脂質 56.1g 0.2805g
一価不飽和脂肪酸 30.92g 0.1546g
多価不飽和脂肪酸 16.42g 0.0821g
炭水化物 20.9g 0.1045g
食物繊維 9.2g 0.046g
ビタミンB2 0.24mg 0.0012mg
ビタミンB6 1.22mg 0.0061mg
β‐カロテン 120㎍ 0.6㎍
カリウム 970mg 4.85mg
3.0mg 0.015mg
1.15mg 0.00575mg

※殻を除く

【参考】日本食品標準成分表 – 文部科学省

ビタミンB2

ビタミンB2は皮膚や粘膜の健康を維持するために使われるビタミンです。糖質や脂質、タンパク質の消化を助け、エネルギーに変える役割があります。そのためエネルギーの消費が多い生活をしている方は、ピスタチオを食べてビタミンB2を補給することをおすすめします。

ビタミンB2は光に弱いため、ピスタチオを保存する際は直射日光の当たらない場所で保管すると良いでしょう。

ビタミンB6

ビタミンB6はタンパク質からエネルギーを生成したり、筋肉や血液を生成する際に使われる水溶性ビタミンです。また、神経伝達物質の合成にも関わるため、精神の安定に役立ちます。ビタミンB6は体内でも腸内細菌によって生成されるため、一般的には不足しづらい栄養素です。ただしタンパク質を多く食べる方は、ビタミンB6も多く消費するため、意識して摂取すると良いでしょう。

オレイン酸・リノール酸

ピスタチオの半分は脂質でできており、太りやすいという印象を持つ方もいるでしょう。しかし、ピスタチオに含まれる脂質の多くは体脂肪になりにくい不飽和脂肪酸です。少量であれば肥満を恐れずに食べることができます。脂質は血糖値を安定させて空腹感を感じることを防ぐ働きもあるため、ダイエットに取り入れると良いでしょう。

不飽和脂肪酸の一種であるオレイン酸やリノール酸は血中の悪玉コレステロールを減らし、善玉コレステロールを増やす働きがあります。コレステロール値が安定することで血管を健康に保ち、生活習慣病を予防します。また、胃腸の動きを活発にして消化を助ける働きもあります。

リノール酸は体内で生成することができないため、食べ物から摂取する必要がある必須脂肪酸です。オレイン酸は酸化しづらい脂質ですが、リノール酸は酸化しやすいため、開封したピスタチオは密閉できる袋や容器に入れて、早めに食べ切ると良いでしょう。

 

β-カロテン

β-カロテンは涙の量を調節し、眼の細胞を正常に保つなど、眼の健康に役立ちます。また、肌を紫外線から守るなど肌の健康を維持する働きもあるため、美肌効果も期待できます。

ほかにも、体内でビタミンAに変化して抗酸化作用を発揮し、有害な活性酸素から身体を守るほか、免疫の増強効果が知られています。

日本人はビタミンAの多くをβ-カロテンによってまかなっているとされています。そのため、β-カロテンが不足しないよう意識しましょう。

カリウム

カリウムは体内の余分な塩分や水分を排出するため、高血圧予防やむくみの改善に役立ちます。ピスタチオのカリウム含有量はナッツの中でもトップクラスです。

日本人の食事は塩分が多く使われた料理も多いため、カリウムが豊富なピスタチオが塩分調節の助けとなるでしょう。

鉄・銅

鉄は赤血球の材料であるヘモグロビンを作り、銅は鉄を体内の必要な場所に運びます。どちらも貧血予防に効果的な栄養素です。

銅には身体の活性酸素を除去する抗酸化作用や、骨の形成を助ける役割もあります。

食物繊維

食物繊維は腸を刺激し排便を促すため、便秘の解消が期待できます。また、生活習慣病の予防に役立つことも近年の研究でわかってきています。

食物繊維は意識して摂取しないと不足しがちです。健康なお通じのためにピスタチオでしっかり食物繊維を取り入れましょう。

栄養の吸収率を高めるピスタチオの正しい食べ方

ピスタチオの小さな粒にぎゅっと詰まった栄養素を、できるだけ効率的に吸収するためにはどのような点に注意すれば良いのでしょうか。食べる量と加工方法、食べる時間を説明します。

1日の摂取量は25g

ピスタチオは半分以上が脂質でカロリーが高いため、満腹になるまで食べ続けているとカロリー過多となってしまいます。また、食物繊維は一度に大量に摂取するとお腹を下してしまう場合もあります。ピスタチオを1日にたくさん食べるのではなく、少量を継続的に食べ続けることが栄養素の吸収率を高めるコツです。

食事のタイミングに合わせて食べる

ピスタチオは食事のタイミングと合わせて食べると良いでしょう。多くの食事に含まれる老化物質のAGE(終末糖化産物)にピスタチオの栄養素が結合し、吸収を阻害すると考えられているためです。体内でのAGE生成もピスタチオの栄養素が阻害するとされています。AGEは体内に蓄積すると排出することが難しく、糖尿病やアルツハイマーにもつながる可能性があると考えられている物質であるため、ピスタチオを食べて対抗しましょう。

いかがでしたか?

ピスタチオに含まれる主な栄養素を説明しました。スイーツなど多くの食品に含まれていますが、栄養素の吸収率を高める食べ方を心がけるとより健康的です。